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マグネシウム電池の種類と応用

マグネシウム電池の種類

 一般の電池と同様、一次電池、二次電池および燃料電池が知られています。一次電池はすでに実用化されています。繰り返し利用可能な二次電池は開発が進められています。マグネシウムや水素化マグネシウムは物理的または化学的に水素を発生できることから、燃料電池の水素源として利用されています。
 
マグネシウム電池の種類
 
 

小型LEDライト(一次電池)

小型LEDライトは、マグネシウム電池にLED素子を取り付けたものです。注水するとセパレータを通して正極と負極の間に電解質が浸透し,電池が稼働、点灯を開始します。
 
<特徴>

    ・少量の水分(~1ml)で点灯
    ・マグネシウム電池を3-4層直列に積層してあり、暗闇で十分な明るさを提供
    ・水分を適宜補給することで1週間程度点灯
    ・構成材料に有害物質を含まず、不燃ごみとして廃棄可能
    ・保管寿命が長く、災害時や野外活動時に最適
    ・小型、軽量、安価

   小型LEDライト2

 

マグネシウム発電機(一次電池)

マグネシウム一次電池は、注水等により電気を生み出すことから「発電機」であると言えます。発電機は非常時の電源になるため、震災や台風等の天災が多い日本にとっては、発電機の確保が重要となってきています。非常用の電源として現在主流となっているものには、リチウムイオン電池、ガソリン等の化石燃料、ガス燃料がありますが、下表のとおりそれぞれに問題点があります。
そしてこれらの問題点を解決できるのが「マグネシウム発電機」です。
 
  問題点
 
マグネシウム発電機は、すでに商品化されています。非常時に重要となるスマートフォン・携帯電話の充電に適した小型タイプや、TVやパソコンなどにも対応できる大容量タイプのものがあり、特に大きな地震や水害時の発生する停電の際に活躍しています。コンパクトタイプや長時間使用タイプがあり、安全でメンテナンス不要と、マグネシウム発電機はBCP(Business Continuity Plan)対策に最適と言えます。
 
                代表的な商品の特徴
商品化事例
 
 

マグネシウム二次電池

二次電池とは、一回限りの放電ではなく、繰り返し充電・放電ができる電池です。蓄電池と呼ばれることもあります。リチウムイオン電池、ニッケル・カドミウム電池、ニッケル・水素電池、鉛蓄電池などが二次電池です。
 
マグネシウム二次電池とは、マグネシウムイオンを移動させることにより充放電を可能にする電池です。
 
二次電池1
 
マグネシウム二次電池は開発中の電池でまだ実用化はされていませんが、マグネシウムにはリチウムイオンなどと比べて、以下に示すような利点があります。
 
二次電池2
 
 
マグネシウム二次電池の実現のためには、電池を構成する正極、負極、電解液に要求される特性があります。
 
       マグネシウム二次電池の各要素に要求される特性

二次電池3
 
 
マグネシウム二次電池の開発の現状ですが、現在、下表に示す材料を用いた研究・開発が進められています。全ての組み合わせを網羅した研究はありませんが、いくつかの組み合わせで二次電池としての可能性が見いだされてきています。
 
  二次電池4

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